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みんな気になる!住宅ローンの完済年齢平均は?
住宅ローン契約時の平均年齢は30~40代がボリュームゾーン
住宅購入の際、多くの人が利用する住宅ローン。
各金融機関や住宅金融支援機構などが提供する住宅購入のための個人向け融資で、長引く日本のデフレなども背景に、住宅ローンも長期間・低金利で多額のお金を借り入れることが可能です。
マンション・戸建てにせよ、新築・中古にせよ、本人が居住することを前提としている以外の融資条件は、会社員などの安定的な収入があるといった所得条件以外は特にありませんが、年齢制限として多くの商品で
・申込時年齢が20歳以上、
・完済時年齢が75歳未満
と設定されている場合が多いです。
また、返済年数は最長で35年と設定されていることが多く、最近の一部の住宅ローンにおいては最長50年まで借り入れができるものもあるようですが、一般的に考えても50年もの長期ローンは
20歳で50年ローンを組んで70歳で完済
ということを考えても少々現実味がないというのが本音かもしれません。
ちなみに、最長に対する最短については、返済期間10年以上と設定している住宅ローンが一般的です。
住宅ローンの利用率については、約8割の方が物件購入時に住宅ローンを活用していますが、その利用者の年齢層については
・20代:12.2%
・30代:56.4%
・40代:25.9%
・50代:5.5%
といった分布となっており、概ね30代という結婚や出産といったライフイベントが充実する世代を中心に高いニーズがあります。
※出典:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」
https://www.jhf.go.jp/files/400356696.pdf
ちなみに借入額を物件価格で割った融資率という比率では、
・80%超~90%以下:21.5%
・90%超~100%以下:32.4%
※2021年10月12日調査
という状況ですので、住宅ローンを活用する約半数以上の方が、ほぼフルローンで購入しているという実態が明らかになっています。
こうした数値を見ることで、物件価格の違いや返済期間の違いはあれど、
30歳代で 頭金なし・最長35年のフルローンを組んでいる
ということが垣間見れるのではないでしょうか。
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定年となる65歳までに完済する前提でローン期間を設定
上記データでは、頭金として10~20%程度用意している人も20%超おりますので、返済期間については最長の35年ではなく30年などに設定している場合もありますが、これらを逆算すると、
多くの方が60歳~65歳までに住宅ローンを完済する
という返済シナリオで、購入できる範囲の物件を選定されているものと思われます。
また、過去記事「▼年収いくらの人は幾らくらいの物件を買ってるの?」でご紹介いたしましたが、毎月の世帯手取り収入に対する月々の返済額の比率である返済負担率(返済比率)で見ても
・15%~20%以内:26.9%
・20%~25%以内:19.2%
・25%~30%以内:10.6%
・30%~35%以内:7.2%
といった具合に、適正値と言われる
返済比率20~25%以内に留めている方がほとんど
であることを考慮しても、月々無理なく支払えるような30~35年の長期的な返済プランを立てていると想像できます。
もちろん、35年という長期の返済期間のなかでは、ボーナス等で貯蓄も増えることで繰上げ返済を行う人もいるかと思います。そういう観点からしても、住宅ローン完済時の年齢平均については、明確なデータがあるわけではありませんが、
50代~60歳前後
というケースが多いものと考えられるでしょう。
ただし、子供がいるご家族の場合、子供の成長と共にさまざまな出費も増えてくるほか、いざ何か起きた時のために、手元の貯蓄は残しておきたいという考えが強くなりますので、子供が成長するほど繰り上げ返済が難しくなってくる傾向にあります。
住宅ローンと言えど借金であることには変わりません。
可能な限り早い段階で借入額を減らしておくことで、あとあと楽になるということは常に念頭に置いておくとよいでしょう。
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